ぼくの先生は
     

夕飯時を過ぎた寮の中はしんと静まっている。いつもは食後から就寝までの自由な時間はチャンネル争奪戦で賑わう寮内で唯一テレビが設置されているテレビ室にも寮生の姿はない。
普段は会話があってもなくても居心地が良いはずの二人使いの寮室もシャープペンシルの堅い芯が紙の上を走る味気のない音がシャカシャカと響くばかり。しばらくは大人しくしていたものの、暇を持て余したユーリは痺れを切らして温かい身体の代わりにぎゅっと抱き締めていた枕を放り出してベッドを下りた。

「なぁ、フレン」

間近で呼ぶ声が聞こえないはずがないのに同室者は机の上の参考書とノートから目を離さない。ノートを走る筆記用具はユーリには解読不能の暗号を止まることを知らずにさらさらと書き続けていた。

「なぁ、フレンって」

何度呼んでも完全無視の同室者の態度に焦れたユーリはちょっとした悪戯心で彼のシャーペンが文字を綴る進路を手で塞ぐ。
だが同室者、教師も一目置く学園きっての優等生、生徒会長の肩書も持つ皆の憧れの的、フレン・シーフォはそれしきではまったく動じることはなかった。シャーペンの細い芯の先が紙面を塞ぐユーリの手の甲にごりごりと暗号を刻んでいく。

「いててててててて、痛い、フレン!」

嫌がらせに対する嫌がらせなのでさすがに筆圧は落とされていて傷にはならないものの、これには堪らずユーリの方が先に音を上げる。慌ててユーリはノートから手を離し、うっすらと赤く書き痕の残る手の甲に息を吹きかけながら横目に睨むフレンにじっとりと恨みがましい視線を向けた。

「ひでぇな、おまえ。何すんだよ」
「ひどいのはどっち?僕が今何をしているのか見えないわけじゃないだろう?」
「だって暇なんだもん。おまえはオレを無視するし」

機嫌の良し悪しはともかく、やっと自分に意識を向けたフレンに気を良くしてユーリは笑う。そんなユーリにフレンはあからさまに呆れた溜息を零した。

「だって暇なんだもん、じゃないよ。この時間はいつもうるさい寮内がどうしてこんなに静かなのか君は忘れてるのかい?来週にはテストが始まるんだよ?テスト前の学生が暇なわけないだろう」

確かに学園のスケジュールでは来週はテスト週間だ。寮内が静かなのはそのためだが、それはあくまでテスト前に呑気にテレビ室でバラエティ番組など見ていようものなら寮母や寮長ことフレンのような厳しい学生にうるさく注意されるので大っぴらに気を抜くのを自重しているだけで、部屋に引っ込んだ連中の皆が皆フレンのように机に向かっているかといえば決してそうとは限らない。半分は参考書ではなく漫画雑誌を開いているか、集中力が持続せずにすでに布団と仲良くなっているか、概ねそんなところだろう。

「ユーリ、一回でも教科書開いた?僕が知る限りでは何もしていないよね?それで大丈夫なのかい?」

次々と畳み掛けるフレンに、こうなるとは分かっていたけれどやはり余計な藪を突いてしまったと内心でげんなりしつつ、ユーリは適当に手をぷらぷらと振ってフレンの小言を聞き流す。

「ろくに授業も聞いてないのに教科書開いたってワケ分かんねぇって」
「開き直るなよ、ろくに授業も聞いてないならなおさら勉強しないといけないだろう」
「おまえみたいに頭の出来が良いわけでなし、どうせ進学するつもりもないんだからガリガリ勉強したって意味ねぇって」

根っからの勉強嫌いのユーリは本当は高校にだって進学したくはなかった。高校への進学は義務ではない。
それでもユーリが高校に進んだのは、正式に縁組はしていないものの早くに亡くなった両親の代わりにずっとユーリの面倒をみてくれていた養い親の気持ちを汲んでのことと、幼い頃から兄弟のように過ごしてきたフレンと少しでも長く一緒にいたかったからだった。
比較的自由な校風の中で好き勝手にさせてもらっているとはいえ、一応進学校の部類に入る学校であと三年、あと二年と勉学の日々に耐えてきたのだ。これよりさらに四年もその月日が加算されるかと思うと本気で目眩がする。

「進学以前に卒業できなかったらどうするんだ」

ほとほと呆れ果てたと言わんばかりに苦い表情を見せるフレンに、そうなったらきっぱり中退すると言いたい本音をユーリはぐっと飲み込んだ。この手の言い合いはもう何度も繰り返していて、最もひどい時には何週間も口を利かないくらいの大喧嘩に発展したこともあった。
ユーリが何度これ以上勉強を続けるつもりはないと言っても、フレンはまだどこかでユーリと共に進学する道を諦めていない。ずっと同じだった二人の歩む道が分かれるのを怖がっているようでもあった。
ユーリと一緒にいたいと思ってくれるフレンの気持ちはとても嬉しいけれど、いくらフレンの頼みでも頷けないことはある。

「まぁそのへんはさ、何とかなるだろ」

いくら時間を持て余していたからとはいえ、やはりフレンの手を止めさせてしまったのは失敗だった。
笑って誤魔化し、勉強を再開してくれと素振りで促しても後の祭り。フレンはすっかり説教モードに入っている。面倒くさい。

「ユーリ、君は決して頭の出来が良くないわけじゃない。まったく勉強していなくてもいつも最低限の点数は採れているじゃないか。 もう少し勉強すれば成績を上げるのはそれほど難しいことじゃないよ」
「隣のクラスのキュモールなんて高い金払って家庭教師雇ってあの程度だっつーのにな」
「あいつは正真正銘の馬鹿だからね」
「……おまえあいつにはやけに厳しいな」

心底興味がないと言いたげに「馬鹿は嫌いなんだ」とばっさりと切り捨てたフレンは、他人の名前を持ち出して話題を逸らそうとしたユーリの真意などお見通しだと言わんばかりにじっとユーリを見たまま視線を外さない。

「だからさ、やれば出来る子なんじゃなくてやれないのが実力の子、なんだよオレは。 必要性が感じられないことに一生懸命になるってのもオレの性には合わない話だしな」
「それは何かメリットがあれば勉強もイヤではないってこと?」

自分でこの状況を作っておきながら面倒くささもピークに達し、さっさと話題を打ち切ろうとしたユーリの言葉尻を拾ってなおもフレンは言い募る。
メリットがあろうとなかろうと机に齧り付くなどごめんだ。残念だがお勉強は大嫌い、きっぱりはっきり言い捨てて強引に話を打ち切ろうとしたユーリは、ふと思い付いて言葉を飲み込む。

「ご褒美があるなら多少頑張る、かも」
「例えば?」
「んー、そうだなぁ……オレの気が済むまでおまえとらぶらぶエッチ、とか」

下ろした長い髪が魅惑的にさらりと肩を流れ落ちるように意識して小首を傾げ、無表情にユーリを見上げるフレンに強烈な流し目を呉れてやる。そっち方面に関しては互いに盛んな年頃なので今更照れたりうろたえたりすることはないけれど、今この状況で発動すれば確実にフレンは呆れて「話にならない」とそっぽを向くだろうと見越しての色仕掛け作戦だった。
案の定フレンは緩く首を振りながら鼻腔から深く長い溜息を吐き出す。

「デメリットは?褒美だけあって罰がないんじゃ本気で頑張らないだろ?」

狙い通り話は打ち切られるかと思いきや案外しつこい。
まだ食い下がるかと内心で舌打ちをしつつ、ユーリはさらに身を寄せ湿らせた唇をフレンの耳元に押し当てた。

「おまえの気が済むまでオレとおしおきエッチ、ってのは?」
「それじゃどっちに転がっても君が嬉しいだけで僕には何のメリットもないじゃないか」
「あ、ひでぇな。オレとのエッチはおまえにとっていいコト無しなのかよ。おしおきっつっても色々あるぞ、視姦とか放置プレイとか」

言うに事欠いて「君が嬉しいだけ」とは何という言い種か。自分の恋人を何だと思っているのだ。
だがもうこうなったら淫乱扱いされようがドM扱いされようが勉強から話題が逸れるならそれでいいとばかりに、ユーリが口を開こうとするよりも一瞬早くフレンがひとつ大きく頷いた。指先で器用に回していたペンの先をユーリの鼻先に突きつける。

「分かった。僕がユーリの勉強を見てあげるよ」
「……おい、フレン」
「ユーリの頭は理数系向きだと思うんだよね。答えはひとつって決まっている方がいい。数学はパズルだと思えばいいよ。提示された条件を公式に正しく当て嵌めていけば必ずたったひとつの正答に辿り着く」
「なぁ、フレン、オレは……」

まずい、話はユーリの最も望まない方向に転がってしまった。ユーリに口を挟む隙を与えないのではなく、まったくユーリの言うことを聞かずにフレンは「国語には時間を割く必要はないかな」などとぶつぶつと一人勝手にユーリ用のカリキュラムを組み立てている。
棚に手を伸ばしてきれいに並べられた本の中から国語の問題集をすいと抜き取り、適当に開いたページの一問をフレンはユーリに指さして見せた。

「はいユーリ、この問題解いてみて」
「……は?えーっと……この文章を通して「私」が主張したかったことは何か二十字以内で答えよ?知るかよ、「私」じゃあるまいし」
「ほらね?国語は勉強しても無駄。とりあえず面倒でもちゃんと問題文は最初から最後まで読むようにね。あとはテスト前にちょっと漢字のおさらいだけしておけばそれでOKかな」
「いやだからな、フレン、オレは……」

国語だけではなくて何もかもが無駄だとユーリは言いたいだけなのだ。だがフレンはそれを許さない。
こうなったら部屋から逃げ出してやろうかという考えがちらりと頭を掠めた時にはすでに遅く、ユーリの細腰にはしっかりとフレンの腕が巻き付けられていた。

「大丈夫だよ。テスト週間明けに待っているのはご褒美のエッチの方だから」

爽やかさのお手本のような美しさと清々しさでフレンはにっこりと笑う。
その笑顔とは裏腹に決して逃れることの叶わない腰に回るフレンの腕の力強さに、もはやユーリも笑うしかなかった。


* * * * *


結局、こうすると決めたら一直線の幼馴染みに敵うはずもなく、不本意ながらユーリはフレンを先生にテスト勉強をする羽目になってしまった。
さすがと言うべきか、まったく授業を聞いていないユーリにもフレンの教え方は分かりやすい。だらだらと時間だけが過ぎていくこともなく、「何時から何時まで」と決めた時間内でしっかりと集中して教えてくれる。翻して言えばそれ以上の時間はユーリの集中力がもたないということなのだが、そのボーダーラインをフレンはちゃんと分かっているのだった。

だが勉強を始めてからこちら、ユーリには気になっていることがある。
「今日はここまで」とフレンがユーリの特別授業の終了を告げたのが二時間ほど前のこと。その後、フレン自身の勉強に取り掛かり、ユーリがすっかり寝支度を整えてあとは布団に入るだけという頃になってもフレンはまだ机に向かっている。時計の針はすでに午前零時を回っていた。

「……なぁ、フレン」

ベッドを下りてフレンの隣に立つ。前に覗いた時には解読不能の暗号にしか見えなかったノートの文字は、フレンの教えの賜物か少しだけ分かるようになっていた。

「明るくて眠れない?ごめんね、もう少しで終わるから……」
「違う、そうじゃない」

最後まで言わせずフレンの言葉に被せた苛立ちの混じるユーリの声に、フレンは青い瞳を不思議そうに開いて首を傾げる。何の厭味もないその表情に、駄々をこねる子供のような声を出してしまったユーリは思わず口をへの字に結んだ。
けれど、どうしてもフレンに言わなければならないことがある。

「フレン、もうオレの勉強見なくていいよ」

ユーリの申し出にフレンは何故ともどうしてとも聞かない。
ただじっとユーリの目を見ていた。そこからユーリの真意を探ろうとするように。

「ユーリが勉強嫌いなのは知ってるけど、理由はそれだけじゃないよね?」

あんなに強引にユーリに勉強を始めさせたくせに、フレンの眼差しは少しもユーリを責めていない。
やはりフレンに隠し事はできない。ふわふわと毛先の揺れるフレンの金色の髪に触れてユーリは口の端を緩めた。

「オレに時間を使う暇があったらおまえはおまえの勉強をする方がいい。オレに教えてる分おまえの勉強の時間がずれるだろ?オレに教え始めてからおまえいっつもオレより寝るの遅いじゃん」

多少夜更かしをしてもユーリはその分を授業中に日当たりのよい窓際の席でうつらうつらと居眠りをして取り返すこともできる。けれどユーリの知る限りフレンが船を漕ぐ様子などほんの一瞬たりとも見たことはない。眠そうにしているのを見たこともないけれど、本来なくても良いはずのユーリに勉強を教える余計な時間は確実にフレンの生活ペースを乱しているはずだ。

「おまえの邪魔にはなりたくないんだ」

フレンは学園始まって以来の期待の星だった。全国の模試では常にその名をトップクラスに連ね、有名一流大学への主席入学も夢ではないと目されている。
そんなフレンの評価がユーリに時間を割いたことで落ちてしまうなど、それこそユーリの最も望まないことだった。そんなことになるくらいならユーリが成績を地の底まで落として卒業を逃す方がいい。

「大丈夫だよ」

髪に触れたユーリの手に手を重ね、フレンは柔らかく微笑む。

「人に教えるというのはとても難しいことなんだ。自分が理解してなければ教えることはできないからね。ユーリに教えることで僕は僕の理解できていない所が分かる。ユーリと一緒に僕も勉強できるんだよ」

だから安心しろと言わんばかり重ねた手を口元に引き寄せユーリの指先に唇で触れたフレンは隣に立つユーリを見上げ、不安にさせまいとするかのようにもう一度にこりと清々しく笑った。

「それにテスト前に少々寝不足になるなんていつものことだよ。それで体調を崩すようならそれは僕の自己管理が甘いだけでユーリのせいじゃない。だから心配しないで、ユーリは先に寝ててもいいよ」

どこまでもユーリを気遣うフレンに申し訳なさや情けなさで思わず目の奥が痛くなる。ユーリがどうしてもフレンに敵わないと思うのはこういう時だった。

「本当に僕は大丈夫だから。それに、きっと今回のテストはユーリの成績も上がるよ。何たってこの僕が教えてるんだからね」
「……おまえ、ズルイよ……」

自信満々に言い切るフレンにユーリは肩を落とし、相変わらず笑って見上げているフレンの首に腕を回して顔を寄せる。

「そんなふうに言われたら成績上げないわけにはいかねぇじゃん」

あのフレン・シーフォに直々に勉強を見てもらっておいて少しも成績が良くならないとはユーリ・ローウェルは相当脳の働きが悪いらしいとユーリが馬鹿にされるのは一向に構わない。好きなように言わせておけばいい。だがそれでフレンの評価が下がるのだけは我慢がならなかった。誰もが認める優秀な幼馴染みの枷にだけはなりたくないのだ。
柔らかな頬を両手で挟み込み、間近に鮮やかな青の瞳を見る。いつもはきれいな目も数時間机に齧り付きで、深夜と呼べるこんな時間ではほんの少しだけ充血していた。明日薬局に行って目薬を買ってこよう。でも勉強に縁のないユーリはともかく、フレンならそれくらいは持っているかもしれない。それなら充血解消には他に何が効くのだろう。温めればいいのか、冷やせばいいのか。

そんなことを考えながらゆっくりと顔を寄せる。自分で言い出した手前、「ご褒美」はテスト後まで我慢しようかと思っていたけれど、ユーリ自身が成績を上げると決めた今なら少々の前払いは許してもらえるだろう。
重なった唇の柔らかさに身体の奥から温かく溶かされていく。勉強のことも成績のことも頭の隅に押し遣って、少しの間ユーリとフレンはその甘さに夢中になった。重ねては離れ、名残惜しさにまた重なって、離れるタイミングを逃してキスは長く続く。

「ほら、ユーリはもう先に寝て。明日の朝、起きられなくなっちゃうよ」

息を継いで薄く開いた唇と唇の隙間にフレンの声がやんわりと漂い、まだ僅かな名残惜しさはあったもののユーリは素直に身を引いた。だが勧めに従ってベッドには戻らず、机に向かうフレンの足元の床に直接座る。

「……いい、おまえの勉強が終わるまでオレも起きてる」
「そんなこと言って、授業中に居眠りなんかしちゃダメだよ」

やはりフレンはユーリの考えや行動などお見通しらしい。それでも膝に頭を寄せて動こうとしないユーリを邪険に追い払うこともなく、髪を軽く撫でた後に机の上の参考書に目を戻したフレンは瞬く間に勉強の世界へと戻って行った。
会話のない静かな夜の室内にシャープペンシルの芯がノートの上を走る音がシャカシャカと響く。味気なく聞こえていたその音は、フレンに寄り添い改めてよく聞いてみると思っていたよりも優しく温かな音に聞こえた。


* * * * *


チャイムの音がのんびりと間延びして響く。テスト最終日の最終科目ともなれば緊張の糸も多少緩むものの、それでも普段に比べれば格段に張り詰めていた空気がどっと崩れ落ちた教室内に深い溜息が満ちた。
集めた答案用紙を抱えた教師が教室を出ていくのを待ち、地獄のテスト週間から解放され急に元気を取り戻した生徒達が寄り集まって放課後の予定を取り決め始める。
そんな彼らを横目に両腕を限界まで伸ばして拳が入りそうなほどの大口を開けて欠伸をしていたユーリは、ふとこちらを向いているフレンに気付いて頭上に掲げた手を下ろした。

「お疲れ様」

フレンはテストの出来具合については聞かない。自身の教えとユーリの頑張りを信じているからだ。

「おう、お疲れ。放課後ヒマならさ、駅前に新しくできためちゃめちゃ美味そうなクレープ屋行ってみねぇ?」

ユーリも殊更に口には出さない。普段の適当さを考えればそれなりに真面目に「勉強」というものと向き合った今回があれ以上に悪くなっているとも思えないし、何よりフレンにみっちり教え込まれたのだからそれが自信にならないはずがなかった。

それから数日後、授業ごとに返却される答案用紙に教室内に喜怒哀楽の声が満ちる。
皆自分の結果に頭が一杯で、いつもは大概「またコレか」だの「もう少し真面目に」だのと教師に一言添えられているユーリが何の小言も食らうことなく、ひそかに満足げな表情を見せていることには気付かない。気付いているのはフレンだけ。

そしてテスト後最初の休日、外出している様子もないのに寮の部屋から出てくる気配のないユーリがフレンからもらったのが「ご褒美」の方だったことは言うまでもない。
ただ、珍しく真面目に頑張ったらしい結果を教師に褒められるたびにユーリが「フレンが教えてくれたからだ」「フレンのおかげ」「フレンは教え上手」と殊更に強調したことに対し、成績向上は決してフレンだけの功績ではないと思っているフレンが少々ヘソを曲げてしまったのはまた別の話。


END